2011年11月26日土曜日

結果指向とプロセス指向 ~楽に成し遂げる方法~

前回、「結果指向とプロセス指向」の話を気候変動の適応策で書いたが、普通の生活でも応用できる話です。スポーツのトレーニングの世界でも使われているコンセプトです。というか、多分こちらの方が先だっただと思います。

それでは、説明してみます。

例えば、マラソンをやっている人が、速く走れるようになりたいと思っているとします。本番の大会に出る事で、速く走れるようになったかどうかわかりますよね。

だから、結果指向の人は、「大会で〇〇位になる」等が目標になります。この目標は最終的な目標ですが、前回書いたように、達成できるかどうかは練習の結果だけではありません。もしかしたら、その時あなたは病気で体調が良くなかったりとか、たまたま凄いアスリートの集団が大会に出ていたからで、良い成績が出せないかもしれません。その為、どんなに練習しても、目標に達しないかもしれません。もし、目標が達成できなかった場合、「なにくそ!」とさらに頑張るかもしれません、又は嫌になってマラソンをやめてしまうかもしれません。どちらにしても、過大なプレッシャーがかかる事になります。

変わって、プロセス指向の人は、「毎日5キロ走る」等が目標になります。この目標は最終的な結果に左右されません。その日一日5キロ走れたら、その日の目標は達しれたことになります。大会でどういう結果になるかの期待はしませんし、悪い結果になったとしても、それはプロセス指向の目標とは関係ない事です。しかし、毎日5キロ走っていたら、当然マラソンの実力はついてくるはずです。その為、本番の大会で速く走れる様になっているはずです。


結果指向の人が、「大会で優勝する為」に毎日5キロ走っていようが、プロセス指向の人が「只」に毎日5キロ走っていようが、大会の結果は多分同じになるでしょう。赤の他人が見たら多分、この二人に違いはないでしょう。しかし、ストレスやプレッシャーは多分大きく違うと思います。プロセス指向でトレーニングしている人の方が、長続きして、スランプからの脱出も早いと聞いた事があります。

メジャーリーグで活躍のイチロー選手も、過去に以下の様な発言をしたのを読んだことがあります(うる覚えですが)。

「偉大なことをするには、コツコツとやるしか方法は無い。」
「打率は追い求めません。安打数にこだわるのは一つ一つの積み重ねだから」

まさに、プロセス指向の発想だと思います。彼は、毎日の行動をロボットの様に規則正しくするそうです。そう、コツコツとプロセスを積み上げます。

言われなく、人間として結果は気になるところです。しかし、それは悩んでも自分のコントロール外の事だと思います。それなら、毎日毎日ある意味ロボットの様にコツコツとプロセスを重ねていき、毎日毎日目標を達成して、それを褒めてやったほうが、楽かもしれません。結局、結果は同じなのですから。

これは、他のスポーツでも言えることでしょうし、仕事でも同じかもしれません。毎日毎日コツコツとプロセスを重ねていったら、きっと何かを達成しているはずです。


追記:もう一つ、毎日毎日コツコツと続ける最大のコツは、一度中断しても、必ず再開することです。そう丁度、この不定期ブログの更新頻度の様に。