深夜便の強行軍で、フィリピンまでやってきました。スウェーデンの仕事で、ダイビングで有名なドゥマゲッティで気候変動のワークショップを来週から行います。乗り継ぎが悪いため、数日早く来てしまいました。セブ島の隣なんですね。
前日は、今年最大で、多分「歴史上最大の上陸台風」の台風30号がフィリピンを通過したので、飛べないかと思っていました。1200人死亡と出ていますが、まだはっきりとしないことでしょう。ドゥマゲッティの街も、停電が頻繁に起こっていました。街の人は台風の影響だと言っていました。
数年前に、1ヶ月ぐらいフィリピンに滞在したのですが、その頃の事はすっかり忘れておりました。最後にマニラに滞在するときに会いたいな~。
その時、このフィリピンの生魚料理(キニラウ)も食べたのですが、覚えがありませんでした。4百円ぐらいです。
ドゥマゲッティでダイビングの基地のようですが、観光地といった感じはありません。港町です。魚釣りを、泳ぎながらしています。
せっかくだから、台風を含めた気候変動の極端現象に関して、少し書いてみます。ここからは、気候変動の分析に関する話ですので、興味のない方は最後まで飛ばしていただいてかまいません。
気候変動によって、台風等の極端現象に変化が起こってきていると言われています。地球温暖化と昔はよく言われていましが、地球があたたまる事で、気象パターンに違いが出てきていると言われています。たとえば、南ヨーロッパやアフリカ、干ばつがより頻繁に起こるようになりました。変わって、北アメリカでは、降雨に関する災害が増えてきたと言われています。
先日紹介したが、IPCCが出した極端現象と災害に関するスペシャル・レポート(SREX)では、極端現象の対応を議論しています。気候変動と聞くと、気象の災害を予測することだと思っている人が多いですが、実際には注目点は災害をどのようにマネージしようかとといったところに移ってきています。
そのためには、極端現象の「予測」だけでなく、その災害の可能性への「インパクト」と「適応能力」を見る必要があります。つまり、「予測すること」も大事ですが、「なぜ、同じ極端現象が起こっても、災害が出る所がそうでない所があるか」を調べることに、注目点がシフトしてきてるののだと思います。もしかしたら、今後は意思決定がどのように下されるかと調べる、意思決定科学(Decision science)も重要視されるようになるかもしれません。
前出の、IPCCのスペシャルリポートでは、アジアで台風が多くなっているかについては、証拠があるとしておりません。しかし、ミュウヘン再保険機構が出したレポートによると、気象による金銭的な災害金額は増加しているそうです。
なぜでしょう?
それは、気候が変化したのではなく、災害に敏感度に関連する人口数や経済の発展度合いが増えてきているからだと思われます。これが、気象の予測だけでなく、マネージメントまで分析するということです。
あしたは、時間があるので近くの島に行くつもりです。